湘北を率いる名将・安西光義を解説!声優もご紹介!

湘北の監督を務める「安西光義」。常に柔和な性格とその見た目から「ホワイトヘアードブッダ」という牧歌的なあだ名が付けられています。また、試合では指示をほとんど出さないことから「普段は置物のように座っている」と観客から言われることもしばしばあります。

一方で、かつて元全日本選手であり、引退後は「白髪鬼」の二つ名で大学バスケ界に名を残した名将でもありました。大学ではスパルタな指導を行っていたものの、湘北では一転して怒らない指導を行っています。

本記事では、そんな安西について詳しく解説。声優などもご紹介します。

安西のプロフィール

所属湘北学年
誕生日身長(cm)
背番号ポジション監督
CV西村知道
宝亀克寿(映画)

安西ってどんなキャラ?

物腰が柔らかく、感情的になったり声を荒らげたりすることのない安西。口数も少なく、場を落ち着かせたり、特別な指示を出したりする以外には発言することがほとんどありません。

「ほっほっほ」という笑い方をするのが特徴で、桜木から詰め寄られた際には笑ってごまかす場面も。また、某ファストフード店のマスコットのような容姿で、しばし似ていると言われることがあります。

桜木からはふくよかな体型をいじられることが多く、お腹を掴まれたり、アゴをたぷたぷされたりすることも。(本人は意に介さず。)加えて、その体型からか、少しの運動だけですぐに息がってしまう場面も見られます。

監督としての手腕は確かであるものの、普段は赤木ら選手に試合の組み立てを任せており、自ら指示を出すことはほとんどありません。そのため、タイムアウトを請求した際には、観客から「今日は動くぞ!」「普段は置物のように座っているのに!」と驚かれることがあります。

安西の歩み

大学界きっての名将として活躍

全日本選手として活躍した安西は、引退後に大学バスケットボールチームのコーチへと転身します。システマチックなバスケとスパルタな指導方法から「白髪鬼」「ホワイトヘアードデビル」という二つ名が付くほど有名に。大学界きっての名将として活躍します。

そんな安西には、当時、特別目をかけている教え子がいました。2mを超える長身で、かつ高い運動能力を併せ持つ優れたプレイヤーでした。安西はその教え子を日本一の選手に育て上げることを夢見ており、手始めに徹底して基礎を叩き込みます。しかし、その教え子は安西の指導法そのものを疑問視しており、安西の元ではなく本格的な環境に身を置いた方がより成長できると考えて単身アメリカへ渡ります。

渡米後、連絡が取れなくなった教え子を心配し、安西は情報を得ようとします。しかし、試合が収録されたビデオテープが1本送られてきたのみで、消息は掴めませんでした。そんななか、教え子が渡米先のバスケ部にも顔を出さなくなったと現地から聞かされます。

教え子の同級生たちが卒業を迎えた後もなお、安西は手を尽くして教え子の情報を収集。しかし、遂に教え子を日本一の選手に育て上げる夢は叶わなくなり、夢を置き去りにしたまま、安西はひっそりと大学界から身を引きました。

高校バスケの指導者に

ほどなくして、安西は高校バスケの指導者に転身。大学時代のシステマチックなバスケやスパルタな指導から穏やかな指導に切り替えた結果「ホワイトヘアードブッダ」という二つ名で呼ばれることとなりました。

高校バスケでも名将ぶりは変わらず、その手腕は、日本一の高校を指導する堂本にも知られているほど。また、学生の間でも名が知られており、安西の元でバスケがしたいと湘北へ来た選手もいるほどです。

赤木ら3年生の最後の夏を指導

赤木ら3年生がインターハイ出場をかけて臨んだ最後の夏。安西は監督として湘北の指揮を取ります。基本的には選手の自主性を尊重し、要所で的確な指示を出すことでトーナメントを突破。決勝リーグ1回戦の海南戦では、惜しくも敗れはしたものの、勝負師ぶりを遺憾なく発揮して海南を驚かせました。

決勝リーグ最終戦の陵南戦では、直後に倒れたことから不帯同。選手たちを信じ、病院で結果を待ちます。安西のこれまでの指導の甲斐もあり、見事湘北は全国大会へと駒を進めることになったのです。

流川を通じて過去と向き合う

全国大会への出場決定後、安西の自宅に流川が訪れます。「アメリカへ行きたい――。」かつての自身の教え子と同じ道を辿ろうとする流川に安西は反対の異を唱えます。

流川は反論しようとしますが、流川がまだ仙道に及ばないこと、全国には仙道よりも上がいるかもしれないことを理由にこれを制し、日本一の高校生になるように流川へ進言します。

この後、アメリカへ渡った教え子がかつて安西にいたことを流川は知り自身も同じということかと安西に問いただします。これに安西は肯定も否定もせず、改めて日本一の高校生になるよう流川に告げました。

全国大会でも手腕を発揮

全国大会では、これまで以上に手腕を発揮します。豊玉との1回戦では、相手チームのラフプレーに応戦しようとする赤木や宮城を静かに叱責。相手チームが得意とする速い展開にあえて持ち込み、上回る格好で勝つように指示を出して見事初戦を突破しました。

続く王者・山王との2回戦では、1回戦で活躍した赤木や流川ではなく、三井を中心に攻めるよう選手たちに指示。これが見事にはまり、前半終了まで試合展開を優位に進めます。後半では、相手のゾーンプレスに苦しんで点差を開けられるものの、プレス突破と追い上げのための指示を宮城と桜木に出してピンチを脱するなど、終始活躍を見せました。

安西の監督スタイル

大胆な指示を出すことが多い

主要選手にマークマンを4人つける、ドリブル突破だと捕まりやすい2-2-1ゾーンプレスをあえてドリブルで突破するなど、大胆な指示を出すのが安西の特徴です。しかし、きちんとした理由の元でこれらの指示は出されており、数々のピンチをその手腕で好転させています。

マインドコントロールに長ける

山王戦前夜に昨年の山王vs海南のビデオを見て意気消沈する宮城と三井。悪いイメージのまま試合当日を迎えます。試合当日、まず安西は宮城に接触。山王のキャプテンとマッチアップすることになった宮城に対して「PG対決は湘北に分がある」と告げ、宮城に自信を持たせます。

続いて三井の後を追うようにトイレに入り「山王と言えど三井寿は怖い」と告げ、三井の不安を払拭。かくして宮城と三井の2人は万全の精神状態で試合に臨むことになったのです。

そのほか、間違った方向へ熱くなった湘北メンバーに対して「全国制覇とは口だけの目標か」と発破をかけたり、いまいち自分たちの実力が信じられない湘北メンバーに対して「君たちは強い」と自信を持たせる言葉を投げかけたりと、選手たちのマインドをよい方向に持っていく術に長けているのも安西の強みです。

選手たちの自主性を尊重する名指導者

「デビル」と呼ばれた過去の指導スタイルを捨て、選手たちの自主性を尊重する指導を湘北で行う安西。選手たちを否定せず、ピンチに陥った場合にのみ的確な指示を出して好転させる指導法は、選手のみならず他校の監督からも一目置かれています。スラムダンクきっての名将であることに疑う余地はありません。

本記事でスラムダンクに興味を持たれた方は、ぜひ一度スラムダンクを読んでみてください。また、既に読んだことがある方も、今一度読み返してみてはいかがでしょうか。